静かに、深く、艶めく。
“コードバンを贈る”という、特別な選択。
光を集めるように艶めき、手に取るたびに少しずつ表情を変えていく革、「コードバン」。かつてはごく限られた愛好家のための素材という印象もありましたが、いま改めて「長く寄り添うギフト」として注目されています。
今回の特集では、そのコードバンに焦点を当てながら、BRELIO(ブレイリオ)やodoru olive label(オドル オリーブレーベル)が生み出した名品を通して、“革を贈る”という新しいメンズギフトの楽しみ方を探っていきます。
財布や手帳は、毎日手にするもの。だからこそ、ほんの少しだけ背筋が伸びるような、静かな自信をくれる一品を選びたい――。そんな気持ちに寄り添うのが、今回の「コードバン特集」です。
まずは、ディアゲヨーネのレザーグッズコレクションも、あわせてご覧ください。
▶ DEAR GE YONE|レザーグッズ一覧はこちら
【目次】
第2章|手帳はもう不要?それでも“上質な手帳”が人を惹きつける理由
第3章|BRELIO × レーデルオガワ|ステーショナリーの叡智が宿る一冊
第1章|コードバンという革が、なぜ“特別”と呼ばれるのか
コードバンとは、馬のお尻のごく限られた部分からしか採れない、非常に希少な革のこと。牛革とは繊維の構造がまったく異なり、ギュッと密度の高い層がぎゅうぎゅうに詰まっているイメージです。その密度の高さが、あの“ガラスのような光沢”と、“しなやかさとコシ”を併せ持つ独特の風合いを生み出しています。
革の世界ではしばしば「革のダイヤモンド」と呼ばれますが、それは単に希少だからというだけではありません。表面を丁寧に磨き上げることで、まるで水面のような深い艶が現れ、使い込むほどに色が沈み、光の映り込みが増していく。その変化を“育てる楽しみ”こそが、コードバンの本質的な魅力です。
また、表情の出方も一枚一枚が個性的です。タンナー(製革工場)の仕上げ方、染料のレシピ、職人の磨き方、持ち主の手の油分や使い方によって、同じ色名でもまったく違う表情に育っていきます。「世界に一つだけの艶」が生まれる、そんな素材だと言うこともできるでしょう。
日々、ビジネスの現場で使う手帳や財布であればなおさら、“常に目に入る相棒”としての存在感は重要です。忙しい一日の中で、ふとデスクの上の革小物に視線を落としたとき、さりげなく光を返してくれる――コードバンには、そんなささやかな高揚感があります。
だからこそ、誕生日やクリスマス、昇進・栄転などの節目に、「いつかはこんな革を」と憧れていたコードバンを贈ることは、その人のこれからの時間に寄り添う、静かなエールにもなります。
第2章|手帳はもう不要?それでも“上質な手帳”が人を惹きつける理由
スマートフォンさえあれば、スケジュール管理もメモも、すべて片手の中で完結してしまう時代。カレンダーアプリ、タスク管理アプリ、共有ツール……。便利なサービスが増えれば増えるほど、「紙の手帳はもういらないのでは?」という声が聞こえてくるのも自然なことかもしれません。
それでもなお、上質な革の手帳に惹かれる人がいるのはなぜでしょうか。理由のひとつは、“考えごととの距離感”です。スマホはどうしても、通知や情報に引き戻されるデバイス。一方で、紙の手帳は「自分の時間だけが流れている場所」として機能してくれます。
ペンを手に取り、紙に言葉を書き連ねるとき、ほんの少しとはいえ、思考のスピードが自然と落ち着いていきます。頭の中に散らばっていたアイデアが少しずつ整理され、「本当に大事なことは何だったっけ?」と自分自身に問い直す時間が生まれます。その“間”を守ってくれる器こそが、手帳という存在なのだと思います。
▶ odoru olive label|コードバン × Alaska システム手帳 ミニ6(13mm) KAKUSHI

コードバンとアラスカレザー、2つの表情を掌に収めるミニ6サイズの一冊。
odoru olive label(オドル オリーブレーベル)のミニ6システム手帳は、外装に艶やかなコードバン、内装にイタリアンレザー「Alaska(アラスカ)」を採用した贅沢な組み合わせ。アラスカレザー特有の“粉をふいたようなマットな表情”と、オイルがなじんでいくにつれて浮かび上がる奥行きのある艶が、コードバンの光沢と響き合い、唯一無二のコントラストを生み出します。
サイズは掌にすっぽり収まるミニ6サイズ(13mmリング)。ビジネスバッグのポケットはもちろん、ジャケットの内ポケットにも忍ばせやすく、「常に持ち歩ける相棒」としてちょうどよいバランス感です。必要なページだけを綴じておけるシステム手帳だからこそ、スケジュール・ToDo・アイデアメモなど、自分好みに中身を育てていく楽しみも広がります。
さらに、odoru olive labelならではの工夫として、「KAKUSHI」構造のベルト仕様もポイント。ベルトを留める金具が表に出にくい設計のため、コードバンの面の美しさを損なわず、すっきりとした印象を保てます。デスクに置いたとき、手に取ったとき、どの角度から見ても凛とした佇まいです。
「手帳はもう不要」と言われる時代だからこそ、あえて上質な一冊を選ぶ。そこには、「大切なことだけは、ちゃんと手で書き残したい」という、ささやかなこだわりが宿っています。そんな想いごと贈れるのが、コードバンとアラスカレザーで仕立てた手帳の魅力です。
第3章|BRELIO × レーデルオガワ|ステーショナリーの叡智が宿る一冊
日本のステーショナリーブランドとして、長年にわたり手帳や革小物を手がけてきたBRELIO(ブレイリオ)。紙の厚みや書き心地、リング金具の安定感、ポケットの配置など、「書くこと」そのものに向き合ってきたブランドならではの知見が、プロダクトの隅々にまで息づいています。
そのBRELIOが選んだコードバンこそが、国内屈指のタンナーとして知られるレーデルオガワのもの。美しい染色と磨き上げられた表面、奥行きのある発色は、多くの革好きから高い評価を集めています。表情豊かなコードバンを、ステーショナリーとしての機能美のうえにそっと重ねたのが、今回ご紹介するシステム手帳です。
▶ BRELIO|レーデルオガワ コードバン システム手帳 15mm

ステーショナリーの歴史と、レーデルオガワコードバンの艶が出会う一冊。
15mmリング仕様のこちらのシステム手帳は、ビジネスユースに適した余裕のあるキャパシティを持ちながら、過度に大きすぎない絶妙なサイズ感が魅力です。会議の議事録、日々のタスク、アイデアノート……。仕事道具としての要求に応えつつ、バッグの中でかさばりすぎない“現実的な上質さ”が確保されています。
表に配されたレーデルオガワ製コードバンは、光の角度によって表情を変えながらも、決して派手すぎることなく、あくまで上品な艶をまとっています。ビジネスの場で取り出しても、さりげなく視線を集めるけれど、主張しすぎない。その中庸のバランスが、BRELIOらしいプロフェッショナルな世界観そのものです。
内側のポケットやペンホルダーの配置も、長年の実績から生まれた“使いやすさ”が詰め込まれています。カードサイズのメモや名刺を差しておくスペース、ふいに挟んだ資料が落ちにくい深めのポケットなど、デザインとしての美しさと実用性が自然に同居しています。
「ビジネスシーンで、きちんとしたものを持ちたい」「一冊を長く育てていきたい」。そんな想いを持つ男性にとって、BRELIO × レーデルオガワのシステム手帳は、単なる文房具ではなく、“働き方そのものを支える相棒”になってくれるはずです。ギフトとして贈るときも、その人のキャリアや仕事への姿勢を讃えるような、さりげないメッセージを託すことができます。
第4章|コードバン × アラスカレザー|コンパクト財布という現代解
キャッシュレスが進んだ今、「長財布」よりも「コンパクトな財布」を選ぶ人が増えています。ただ小さいだけではなく、カードと少しの現金に絞り込むことで、持ち物全体が軽やかになり、身も心もすっきりするような感覚をもたらしてくれるのがコンパクト財布の良さです。
一方で、コンパクトな財布ほど、素材やディテールの粗が目立ってしまうことも事実。だからこそ、「小さいけれど、存在感のある一品」を選びたい方におすすめしたいのが、コードバンとアラスカレザーを掛け合わせたodoru olive labelのコンパクトウォレットです。
▶ odoru olive label|コードバン × Alaska コンパクトウォレット KAKUSHI

手のひらサイズに、コードバンの艶とアラスカレザーの表情を凝縮した一品。
外装には、ミニマルなフォルムをより際立たせるコードバン。小さな面積だからこそ、磨き上げられた光沢がいっそう印象的に映ります。ポケットから取り出したとき、レジカウンターにそっと置いたとき、その小ささと艶のコントラストが、さりげない高級感を演出してくれます。
内装には、ミニ6手帳と同じくアラスカレザーを採用。ほんのり白く粉をふいたようなマットな表情が、使い込むほどにオイルとともに溶け合い、コードバンとはまた異なる“こなれた艶”へと変化していきます。ひとつの財布の中で、二種類のエイジングを楽しめるのも、コードバン × アラスカレザーという組み合わせならではの面白さです。
コンパクトでありながら、必要なカードやお札、小銭を無理なく収められるレイアウトも魅力。キャッシュレス決済が中心の方であれば、これ一つで平日の通勤から休日の外出まで十分に対応できます。サブウォレットとしてではなく、「これが自分のメイン財布」として選べるクオリティです。
「財布を贈る」という行為には、「これからも、あなたの日々が心地よく続いていきますように」という願いが込められています。コンパクト財布であれば、ライフスタイルや荷物の持ち方をアップデートするきっかけにもなり、見た目以上の変化をもたらしてくれるかもしれません。
第5章|“革を贈る”というギフトの意味と、コードバンを選ぶポイント
最後に、コードバンの手帳や財布をギフトとして選ぶときに、意識しておきたいポイントを整理してみましょう。どれも難しいことではなく、「相手の暮らしと気持ちに寄り添って想像してみる」ための、小さなヒントです。
① どんな場面で使ってほしいかを思い浮かべる
ビジネスシーン中心で使ってもらいたいなら、BRELIOのシステム手帳のように、落ち着いた色味と実用性を兼ね備えた一冊が頼もしい存在に。プライベートも含めて“常に持ち歩ける相棒”として贈りたいなら、ミニ6サイズの手帳やコンパクトウォレットのように、小さくても存在感のあるアイテムがぴったりです。
② 相手の荷物の持ち方や暮らし方をイメージする
「バッグは軽く、身軽に動きたいタイプ」なのか、「書類やノートをしっかり持ち歩くタイプ」なのかによって、選ぶアイテムは変わってきます。ミニマル派にはコンパクト財布やミニ6手帳を、しっかり派には15mmリングのシステム手帳を、といった具合に、暮らし方に合わせたサイズ感を選ぶと、贈りものとしての“しっくり感”がぐっと高まります。
③ エイジング(経年変化)を楽しめるかどうか
コードバンもアラスカレザーも、使い込むほどに表情が変わっていく素材です。最初の一歩目よりも、数ヶ月・数年後の姿にこそ本当の魅力があります。「変化を楽しめそうな人」「ものを大切に使い続ける人」には、特に相性の良いギフトと言えるでしょう。
④ ギフトラッピングで“最初の一瞬”を特別に
ディアゲヨーネでは、白いギフトボックスに誕生石カラーのリボンをかけ、シーリングスタンプやオリジナルメッセージカードを添えた無料ラッピングをご用意しています。箱を開ける前のドキドキ感も含めて、ギフトの一部。特別な革小物だからこそ、ラッピングも「ひと手間かけたもの」を選びたいところです。
▶ リボン・シーリングスタンプ・メッセージカードについてはこちらから
無料ラッピングオプション一覧 / オリジナルメッセージカード
まとめ|静かな“艶”を、大切な人の日常へ
コードバンの手帳や財布は、決して派手なアイテムではありません。けれど、日々のなかでふと目に入るたび、触れるたびに、持ち主の気持ちを少しだけ整え、背筋を伸ばしてくれる存在です。
odoru olive labelのミニ6システム手帳やコンパクトウォレット、BRELIO × レーデルオガワのシステム手帳。それぞれが、異なるスタイルと役割を持ちながら、「長く寄り添う相棒」という共通の世界観でつながっています。
誕生日やクリスマス、昇進のお祝い、転職や独立の門出に。光沢と重厚感を湛えたコードバンを贈ることは、「これから続いていくあなたの日々が、静かな自信とともにありますように」という、ささやかな祈りを届けることでもあるのかもしれません。
\ 次回は、コードバンの“色の選び方”と“ケアの基本”をテーマに、より実践的なガイドをお届けします /




